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不眠と心理学の関係 

不眠と心理学にはどのような関係があるのでしょうか。 

日本には365日の全てに何らかの「記念日」が制定されています。
12月23日および毎月23日と2月3日は「2(ふ)3(みん)」の語呂合わせで「不眠の日」に制定されています。
これは睡眠改善薬の「ドリエル」などの医薬品・医薬部外品・化粧品・食品の製造・販売を行うエスエス製薬株式会社が制定したものです。 

現在、日本人の約53%が何らかの形の「不眠の症状」を持っているとされていています。では、不眠と心理学には、どのような関係があるのでしょうか。 

まず、私たちの「眠る」「起きる」という活動にはメラトニンという神経伝達物質(ホルモン)が大きく影響しています。
メラトニンは脳の視床上部にある松果体から分泌されるホルモンです。
このメラトニンが概日リズム(サーカディアン・リズム)という約24時間の生体リズムをコントロールしています。
メラトニンの分泌は夜間に多くなり、昼間は減少するという特徴があります。
より厳密にいえば、起床から約14 時間後にメラトニンの分泌が開始されます。
つまり、仮に朝 7 時に起床したとすると、夜の9時ころにメラトニンの分泌が開始され、それが「夜です、寝ましょう」という合図となって、徐々に睡眠・休息へと身体各 部位に生理的な変化を引き起こしています。
また、メラトニンの分泌は日光をはじめとする光を投射されると抑制されるという特徴があります。
これが、私たちが基本的には昼間は眠くならないということとも関連しています。
日光や照明の光を浴びることでメラトニンの分泌が減少し、それが「朝です(昼です)、活発に稼働しましょう」という合図となって、覚醒・活動へと身体各部位に生理的な変化を引き起こしているのです。

昼は仕事、 夜は睡眠という生活を送っているにも関わらず、夜にあまり眠れず、逆に昼はボーっとしてしまうということがあります。
それは夜間に不必要な光刺激に曝されてメラトニンの分泌が抑制され、概日リズム(サーカディアン・リズム)に影響が出たということが原因の1つとして考えられます。
特に最近、スマホなどを寝ながら見ていたりすると、スマホの画面の照明の影響で、夜間にもかかわらずメラトニンの分泌が減少してしまうため、目が覚めてしまい、寝つきが悪くなり、不眠になってしまうという報告が増えています。 

不眠の症状は専門的に「寝れなさ」に関する細かい分類があります。
たとえば、不眠には寝つけない、途中で目が覚めてしまう(中途覚醒)、何の理由もないのに早朝に目が覚めてしまう(早朝覚醒)という3つの種類があります。
また、夜に眠れなかったことによって発生する可能性の高い、日中の強烈な眠気なども付随する症状の1種となります。 

これらの不眠の症状が一過性のものなのか、不眠障害という精神疾患なのかを明確に線引きすることは難しいです。
また、厳密には脳波を測定・評価する必要がある場合もあります。
ただし、簡易的にではありますが、質問紙形式の心理検査による測定・評価も可能です。
アンケート形式のため、脳波や自律神経の測定と比較すると、客観性や精度は落ちますが、比較的簡単に実施することができ、データの採点・分析も手軽にできるというメリットがあります。
睡眠に関する質問紙形式の検査の代表的なものとして、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)、アテネ不眠尺度(AIS)、セントマリー病院睡眠質問票(SMH)、起床時睡眠感調査票、エプワース眠気尺度表(ESS)などがあります。
睡眠の質や量など総合的な状態を確認するのが、ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)、アテネ不眠尺度(AIS)、セントマリー病院睡眠質問票(SMH)です。
起床時睡眠感調査票は起床した直後に回答することが決められており、睡眠の問題と同時に、すっきりと起きることができているかどうかを判定することができます。
エプワース眠気尺度表(ESS)は、睡眠障害の1種である睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断に利用することができます。
質問の内容は睡眠そのものよりも、日中、活動をしている際に突然眠ってしまうなどの症状を把握するために活用されています。 

 睡眠については、こころ検定4級の第3章で概観していますので、興味・関心のある方は、是非、勉強してみていただければと思います。 


著者・編集者プロフィール

この記事を執筆・編集したのはこころ検定おもしろコラム編集部
「おもしろコラム」は、心理学の能力を測る検定試験である「こころ検定」が運営するメディアです。心理学・メンタルケア・メンタルヘルスに興味がある、検定に興味がある、学んでみたい人のために、心理学を考えるうえで役立つ情報をお届けしています。

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