現在、福祉・介護の人材育成サポート事業を行っています。
認知症対応型通所介護のデイサービスにおける対面ケアのコーチング、居宅介護支援事業所での事業所内研修講師、放課後等デイデービスへのプログラム提供が主な業務内容です。
学生時代の専攻は福祉・介護ではなく、解剖生理学や精神医科学などの知識は全くありませんでした。「糖尿病の高齢者の方にインスリン注射が必要」という事実が分かっても、糖尿病の原因やインスリン注射で体内に起きる現象について正しい理解ができていませんでした。
介護従事者の方の業務を理解し情報を共有するためにも学術的知識が必要だと感じ、「解剖生理学の理解」「精神心理学の理解」を同時に学べるこころ検定に挑戦しました。
“カウンセリングの基本技法”は楽しく学ぶことができました。
歴史的背景を合わせて理解する“精神医科学基礎”は、時代の流れや世論や世間のモラル変化を考えながら記憶し、落とし込んでいきました。高齢者特有の症状や認知症に対する知識があったので、分かりやすい部分もありました。
苦手だったのは、「解剖生理学」。おおまかな身体の仕組みはわかっているものの、臓器の働きや名称、その不具合により引き起こされる症状を記憶するのが困難でした。
しかし、身体は全て繋がっています。脳・心・身体構造のなかで、自分が得意な分野がどこと連動しているかを考えることで「仕組み」や「構造」が理解しやすくなりました。
解剖生理学・精神医科学・カウンセリング基本技法それぞれを切り離さず、並列に見ていくことが理解を深めるためのポイントになったのではないかと感じています。
タウン情報誌の編集者、地元放送局でのリポーター、イベント司会など常に人と関わる仕事をしてきました。
「感じよく」対応することで対処できる場面がほとんどでした。しかしそれは「私的な感覚」でしかなく、モチベーションの維持や他者に対する理解を深めるための手法を「自分以外の人」に伝えるのはとても難しいと感じていました。
こころ検定受験のための学習を通して、「視覚的印象がなぜ重要なのか」「表情力をどう生かすか」について根拠と自信をもって伝えることができるようになりました。また「やる気が起きない」と感じている人に対して、本当の原因はどこにあるのかを考えることで相手への理解をより深めようと心掛けることが出来るようになりました。
個人の経験や感覚といった抽象的なものではなく、知識をもって論理的メッセージを発信することの重要性を実感しながら仕事に取り組んでいます。
最近では、「有期実習型訓練」等でoffJT講師を担当することが増えています。
ジョブカードから得た情報をもとにキャリアプランを構築する個別指導に携わり、「業務以外の問題点」に悩んでいる人が多いと感じるようになりました。
身体的肉体的バランスが崩れていることを理解していない人は現状に違和感を持ち、気付いている人は職場やプライベートで辛い状況になっています。
こころ検定で得た多くの知識を活かし、今後はコミュニケーション・ビジネス基礎研修の提供に加え、心理アセスメント、信頼感(ラポート)形成、個々の体内現象理解を通して訓練生本人に本当に必要な対応策や手法・情報を届けられる支援・サポートをしていきたいと思います。