2020年4月からコロナの影響により、在宅勤務になりました。在宅勤務では、困った時に相談することのハードルが高くなった気がしました。会社であれば、その人が忙しいか様子を窺うことも、ちょっとした相談で話しかけることもできましたが、在宅勤務では、相手の状況が見えにくく、質問することを躊躇するようになり、さらに、雑談などもなく、減ったコミュニケーションに孤独感を強く感じるようになりました。
仕事への悶々とした気持ちや孤独感など、「この気持ちをどうしたらいいのか分からない」ことが多くなりました。そこから、「こころって何だろう」と思い始め、「心理学を勉強したら、少し何かが変わるかもしれない」と思ったことが挑戦のきっかけです。
まずは、テキストを熟読し、内容をまとめたノートを作成しました。
次に、問題集を解きました。正解を出せることに加え、他の選択肢ではどこが違うのかまで理解することを心掛けました。
最後に、テキストから考えた問題を作成しました。自ら問題を作成し、またそれを何度も解くことで、知識としての定着を図るとともに、苦手なところの発見ができました。
最初は「発達心理学」「パーソナリティ心理学」「教育心理学」など章ごと分野ごとの理解に努めました。その後、3級全体での問題が解けるような視点で取り組みました。この視点での取り組みが、テキスト全体から網羅的に出題される検定試験に役に立ったのではないかと思います。
人と接する時に、年齢や役割などの「こころ」の変化を考えるようになりました。また、自分に対して、人生を振り返り、どんな傾向があるのか、関わってきた家族や友人を思うようになりました。今後、ストレスや病気に対する気づきも増えるのではないかと思います。さらに、教育や社会の問題について、他人事ではないと意識するようになりました。
「こころ」という漠然としていたものが、少し輪郭を持った気がします。こころ検定を通し、様々な「こころ」の考え方を学びました。「分からない」ものが、少しだけ「こうかもしれない」「いや、別のこうも考えられる」となりました。「こころ」に、落ち着いて向き合えるようになったことが、受験を通して得たことだと思います。
仕事で新しく入ってくるメンバーの教育を任されています。この役割では、新しいところでの不安やコニュニケーション不足による孤独を少しでも減らしていきたいと思っています。一人一人と向き合い、学び方やその人の特徴などの観点を持ち、少しずつその人に合わせた方法や声かけができるように心掛けるという活用を考えています。
日常生活では、家族や友人との会話で活用していきたいです。過去のこと、今どんな状況なのかなど、想像し、その人に寄り添った言葉や行動をすることを意識していきたいと考えています。また、自分自身に対しても、過去の経験や傾向、今の「こころ」の状態を客観的に捉え、対処方法を考える際に活用していきたいと思っています。