I Love Youの日と心理学には、どのような関係があるのでしょうか
【目次】
・まとめ
日本では365日の全てに何らかの記念日が制定されています。8月31日は「I Love Youの日」に制定されています。これは青雲舎株式会社が制定したものです。日付は欧米などの英語圏では数字の「831」が「I Love you」を表す暗号のように使われていることが由来となっています。欧米ではSNSやメールなどの最後に「I Love You」を伝えたい時に使われることがあります。
では、愛や愛情と心理学には、どのような関係があるのでしょうか。
心理学では様々な角度・観点から、愛や愛情について研究をしています。今回はその中から、いくつかをご紹介したいと思います。
愛国心
愛国心とは自分の祖国に対する愛情のことを指します。より具体的には、祖国の一員としての自覚を持ち、国土や文化などに対する理解を深め、文化を受け継ぎ、伝えていくことが道徳的な教育目標となるというものです。しかし、この愛国心が行き過ぎてしまうと、排他的な自国中心主義に陥ることになってしまいます。そこで愛国心と国際主義という概念を両立させ、国際社会のなかの祖国を愛する必要性が説かれています。従って、愛国心については社会心理学的な観点が重要となっています。
そして、行き過ぎてしまった愛国心である自国中心主義(自民族中心主義)のことをエスノセントリズムとよびます。これは社会心理学的な概念であり、自分の所属集団の文化(規範)を判断基準とし、それに対して他の集団を判断することです。特に自分の文化を優れたものとして、他の文化をより劣ったものと無条件に判断する傾向のことを指します。また、構成員(メンバー)を集団に留まらせる力である集団凝集性が高まると、この傾向が強まることが判明しています。さらに研究の結果、集団の本質に無関連な条件によって集団を分けたとしても、報酬を分配する際に内集団に多く分配する内集団びいきが起きることも判明しています。
自己愛
自己愛とはナルシシズムともよばれます。語源は湖面に映った自分の姿に恋したギリシア神話のナルシスに由来するものであり、自己を愛の対象とすることを指します。精神分析学ではリビドーを自己に充当することを意味するとされています。精神分析を創始したジグムント・フロイトは誕生直後の自他の区別が未分化な時期にはリビドーはもっぱら自己に向けられる一時的自己愛の状態であり、発達の過程で本来は他者に向けられるべきリビドーが自己へ充当されることがあり、これを一般に自己愛(二次的自己愛)とよんでいます。
また、自己愛については、パーソナリティ障害に一種である自己愛性パーソナリティ障害という精神疾患があることも重要です。自己愛性パーソナリティ障害は空想や行動における誇大性が強く、他者から賛美されたい欲求、他者への共感性の欠如などの特徴を持つパーソナリティ障害です。具体的な診断基準としては、自分が重要な人物であるという誇大な感覚、限りない成功、権力、才気、美しさ、理想的な愛の空想にとらわれている、自分だけが特別・独特であり、自分と同様に特別で、地位が高い他者(集団)だけが自分を理解でき、そういった他者(集団)だけが自分と関係があるべきだと信じている、他者からの過剰な賛美を求める、自分は特別有利な取り計らいを当然してもらえる権利がある、自分が期待すれば相手が自動的に従うことが当然であるという感覚を持つなどの明確な理由のない特権意識がある、対人関係において他者を不当に利用しようとする、共感性が欠如しており、他者の感情や欲求を認識しようとせず、それに気づこうともしない、他者に嫉妬心を抱くことが多く、同時に他者が自分を嫉妬していると思い込んでいることも多い、尊大で傲慢な態度や行動などが挙げられます。
このように愛や愛情について、心理学は様々な角度から研究しており、今回、紹介したような愛や愛情の持つネガティブな側面も明らかにしています。
この記事を執筆・編集したのはこころ検定おもしろコラム編集部 「おもしろコラム」は、心理学の能力を測る検定試験である「こころ検定」が運営するメディアです。心理学・メンタルケア・メンタルヘルスに興味がある、検定に興味がある、学んでみたい人のために、心理学を考えるうえで役立つ情報をお届けしています。