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日本では365日すべてに何らかの記念日が制定されています。9月3日は「ホームラン記念日」に制定されています。これは1977年の9月3日に後楽園球場で巨人の王貞治選手が通算756号ホームランを打ち、それまでアメリカ大リーグのハンク・アーロンが持っていた世界最高記録を更新したことに由来します。
そして、この2日後の9月5日に政府は初の国民栄誉賞を贈り、その栄誉を讃えました。王選手は引退までに世界記録となる通算868本のホームランを打ち、巨人のV9に貢献しています。また、2010年には文化功労者として顕彰されています。では、野球と心理学にはどのような関係があるのでしょうか。
野球をはじめとするスポーツに関する研究は、主にスポーツ心理学の分野で進められています。スポーツ心理学において、野球とは予測が重要な要素となっているとされています。打者は投球がホームベースへ届く約0.4秒前後の間に、球種・コース・タイミング・スイングなどについて予測する必要があります。
しかし、人間のスイング開始からインパクトまでには約150〜200ms程度必要であるため、ボールを最後まで見てから判断していては間に合いません。つまり、見てから打つのではなく、予測しながら見て、途中で微調整するということが重要になります。最新の研究では、トップレベルの打者ほど、初期情報から素早く予測する能力や、飛球途中で微修正する能力の両方を高いレベルで備えていることが示されています。
また、一般的にはボールをよく見ることが野球では重要であるとされています。しかし、実際にはトップ打者は投手の腕・肩・手首・リリース位置・身体の向きなどの情報を無意識に利用して対応しています。したがって、打者は投球前から大量の情報を処理していることになります。
この能力はQuiet Eye(クワイエット・アイ)という研究分野でも注目されています。研究の結果、トップ選手ほど視線が安定し、必要な場所だけを効率よく見ていることが判明しています。
また、野球についてはメンタルヘルス、特にネガティブな感情という観点からも研究されています。野球では大事な場面ほど、三振したくない・打たれたくないと考えるはずです。 そして、それがプレッシャー下でのパフォーマンス低下を引き起こします。これは、脳が「どうやって腕を出そう」「どんな風にバットを動かそう」など、普段は自動化されている運動を意識的に制御し始めることが関係しています。その結果、動きがぎこちなくなってしまいます。
そして、一流選手ほど身体の動きではなく結果に注意を向けていることも明らかになっています。 例えば、野球の初心者は肘・手首・足を意識したほうが上達しやすい一方、熟練者ではボールを強く打つ・打球方向・打球の飛び方などの外的焦点のほうが成績が向上するという違いがあることが判明しています。 スポーツに詳しい方々の目から見ると、野球ほど失敗が許容されるスポーツは珍しいと言われています。例えば、打率3割なら10回中7回失敗していることになりますが、それでもこの打率は一流打者であるといえます。
つまり、失敗を受け入れる能力があるかどうかが野球において重要であるということになります。最新の研究では、失敗を能力不足ではなく、情報収集・情報分析や学習機会として捉える認知が重要であることが判明しています。野球はそもそも失敗が多いということが前提のスポーツですが、失敗の反対である成功がどのような影響を及ぼすのかも研究されています。最新の研究では、自信を持ってプレーするためには、十分な準備・練習量・技術への信頼・困難を乗り越えた経験などが必要であるとされています。
したがって、「今日は打てそうだから自信がある」というよりも、「十分準備したから大丈夫」という自信のほうが、安定したプレーに繋がるとされています。
メンタルヘルスの分野で注目され、普及・発展しているマインドフルネスですが、これは野球選手にも効果があることが判明しています。 最新の研究では、12週間のマインドフルネス介入によって、野球選手の注意力・ワーキングメモリー・ネガティブ感情の抑制機能・認知的柔軟性が改善し、脳活動や生理学的指標にも変化が認められています。
また、プレー中の効果としては、雑念が減る・次の一球へ集中しやすくなる・ミス後の立て直しが速くなるなどの影響が期待されています。
このように心理学では、野球についても様々な角度から研究が進められています。
この記事を執筆・編集したのはこころ検定おもしろコラム編集部 「おもしろコラム」は、心理学の能力を測る検定試験である「こころ検定」が運営するメディアです。心理学・メンタルケア・メンタルヘルスに興味がある、検定に興味がある、学んでみたい人のために、心理学を考えるうえで役立つ情報をお届けしています。