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天気図記念日と心理学の関係

2025.2.13
  • ストレス

天気図記念日と心理学には、どのような関係があるのでしょうか

【目次】

2月16日は「天気図記念日」

四季と身体・心の関係

まとめ

 

2月16日は「天気図記念日」

日本では365日の全てに何らかの記念日が制定されています。2月16日は「天気図記念日」に制定されています。これは、1883年(明治16年)の2月16日に日本で初めて天気図が作成されたことに由来しています。日本における最初の天気図はドイツの気象学者であるエルウェン・クニッピングが描いた天気図の中の英語で書かれた天気概況の部分を日本語に翻訳するという形式でした。1883年2月16日に初の天気図が作成され、翌月の3月からは天気図を1日1回発行することになり、半年後の8月からは新橋と横浜の駅の停車場(※日本で最初の鉄道区間)に掲示されるようになりました。このころの天気図は電報で送られた全国11箇所の測候所のデータを元に作成されていました。

天気図とは、様々な規模の気象現象を把握するために、地図上に天気・気圧・等圧面における高度・気温・湿数・渦度などの値を等値線その他の形で記入した図のことです。世界で最初の天気図は1820年にドイツの気象学者であるハインリッヒ・ブランデスが観測データを郵送などで集めて発表するという形式のものでした。現在は、毎日、世界時間0時と12時、そして、3時間ごとに世界中の地上気象観測地点数千箇所で気象観測データをまとめて送信しています。各地域の気象機関は、そのうち必要なデータを使用して天気図を作成し、現在の気象の解析や今後の気象の予報に利用しています。最近では、データの解析にコンピュータを使用することはあるものの、天気図の作成には熟練した技術も必要であり、専門家の手書きによる作業も実施されています。なお、天気図は基本となる全国主要地点の気色観測データは様々な形で配信されているので、気象関係者以外でも入手することができ、天気図作成の知識があれば誰でも天気図を作成することができます。

では、天気と心理学には、どのような関係があるのでしょうか。

 

四季と身体・心の関係

日本には明確な四季があり、当たり前の話ではありますが、毎年、夏は暑く、冬は寒いということになります。そして、私たちは外部の気温による影響を受けながらも、体内の生理的状態を一定に保とうとしています。そのため、暑さや寒さはストレスの原因となることが多く、身体的な疾患だけではなく、精神的な疾患の引き金になることもあります。身体的疾患の場合、特に高血圧性疾患、心疾患、脳血管性疾患および老衰は気温と密接に関係しているとされています。そのため、症状の悪化や、これらの疾患による死亡が増えることと、気温の状態が関係しているとされています。また、熱中症や低体温症などの疾患も外部の気温の影響を強く受ける疾患です。高齢者は熱波や寒波の影響を受けやすく、熱中症や低体温症による死亡が多い傾向にあります。そのため、特に老人性低体温症という独立したカテゴリーも存在します。熱中症については、冷房・エアコンなどの空調機器が発達したことで、昔に比べれば予防・防止が可能になってきています。しかし、高齢者、特に認知症を発症している高齢者は、気温に対する感度が鈍く、暑さに気が付かないという傾向があります。そのため、実際には暑く、汗をかいているにもかかわらず、その暑さを感じることができないため、冷房・エアコン・扇風機などを使おうとしないことがあります。その結果、本人が気づかないうちに脱水症状や熱中症になってしまうことがあります。比較的最近の研究では、遺伝子情報によって、暑さや寒さに対する影響が異なることも判明しています。研究の結果、寒さに対する耐性である耐寒性が遺伝要因として存在していることが判明しています。

 

まとめ

このように、気温やそれに伴うストレス、発症する疾患などについて、心理学的な観点から様々な研究が実施されています。研究の結果は、熱中症の予防などの健康対策に活用されています。


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この記事を執筆・編集したのはこころ検定おもしろコラム編集部 「おもしろコラム」は、心理学の能力を測る検定試験である「こころ検定」が運営するメディアです。心理学・メンタルケア・メンタルヘルスに興味がある、検定に興味がある、学んでみたい人のために、心理学を考えるうえで役立つ情報をお届けしています。