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世界禁煙デーと心理学の関係

2026.5.28
  • 臨床心理学
  • ストレス

対話と発展のための世界文化多様性デーと心理学には、どのような関係があるのでしょうか。

【目次】

5月31日は「世界禁煙デー」

タバコの快楽は錯覚

その一本がストレスを増やす

まとめ

 

5月31日は「世界禁煙デー」

日本では、365日のすべてに何らかの記念日が制定されています。531日は「世界禁煙デー」に制定されています。これは世界保健機関(WHO)が1989年に定めた国際デーの一つで、英語では「World No Tobacco Day」と表記されます。

タバコは肺がんをはじめ、動脈硬化や心臓病などの発症率を高めることが明らかになっています。また、受動喫煙によって周囲の人の健康にも害を及ぼすことが分かっています。世界禁煙デーは、タバコを吸わないことが一般的な社会習慣となることを目的としています。この日には、禁煙マークをプリントしたTシャツを着てマラソン大会などが開催され、世界的に禁煙が呼びかけられています。

日本では1992年から、531日から66日までの一週間を「禁煙週間」とし、厚生省(現・厚生労働省)や日本医師会、日本公衆衛生協会が主導して、禁煙運動などさまざまな取り組みを行っています。なお、2016年以降の禁煙週間のテーマは「2020年、受動喫煙のない社会を目指して ~たばこの煙から子どもたちをまもろう~」であり、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けて、禁煙および受動喫煙防止の普及啓発が行われていました。

さらに、関連する記念日として、218日は「嫌煙運動の日」とされています。

では、タバコと心理学にはどのような関係があるのでしょうか。

タバコの快楽は錯覚

タバコの影響は基本的にネガティブなものですが、短期的かつ主観的には一部にポジティブな側面も存在します。喫煙者の多くは、タバコを吸うことで落ち着いたり、ストレスが軽減したと感じたりします。これはタバコに含まれるニコチンが脳内でドーパミンやアセチルコリンに作用し、快感や覚醒、注意などに影響を与えるためです。その結果、喫煙によって一時的に注意力や反応速度が向上することがあります。

ただし重要な点として、この主観的な「ポジティブな状態」は、単に離脱症状が解消されているにすぎない場合が多いとされています。つまり、喫煙によって新たにポジティブな状態が生じているのではなく、喫煙できない間に生じたイライラや不安などの離脱症状が、一時的に軽減されているに過ぎないということです。

最新の研究では、これらの喫煙による状態は注意欠如・多動症(ADHD)に似た状態とも指摘されており、疲労が一時的に改善した結果としてパフォーマンスが向上したように「見えているだけ」である可能性も示唆されています。

その一本がストレスを増やす

また、タバコには休憩やコミュニケーションのきっかけになるという側面もあります。特に若年層では、仲間関係や同調圧力が喫煙行動を強化している可能性が指摘されています。これは、タバコが心理社会的報酬として機能していることを意味します。

とはいえ、タバコはやはりネガティブな要素が強いものです。まず、中長期的な影響として依存の問題があります。ニコチンは強い依存性を持ち、脳の報酬系を変化させるため、「吸いたい」という欲求が慢性化します。最新の研究では、喫煙者は喫煙刺激に対する脳の反応が強まり、行動の選択が歪められることが示されています。

また、ストレスの増加(逆説的効果)も指摘されています。タバコを吸うことで一時的に気分は落ち着きますが、長期的にはストレスが高まる傾向があります。離脱症状が生じ、それを和らげるために喫煙し、一時的に症状が軽減され、再び吸いたくなるという悪循環が生じてしまうのです。すなわち、ストレス対処としての喫煙は、科学的には非効率といえます。

さらに、喫煙者はうつ病や不安障害のリスクが高いことも明らかになっています。臨床心理学・精神医学のメタ分析によると、禁煙によってメンタルヘルスが改善することが示されています。具体的には、気分障害は喫煙継続中では42%に見られるのに対し、禁煙後は29%に減少することが報告されています。

長期的な喫煙により、本来備わっているストレス対処能力が低下し、ニコチンなどの外的刺激への依存が強まります。これが気分障害の各種症状と関連していると考えられています。

まとめ

このように、心理学の分野では喫煙および禁煙について、さまざまな角度から研究が進められています。

 


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この記事を執筆・編集したのはこころ検定おもしろコラム編集部 「おもしろコラム」は、心理学の能力を測る検定試験である「こころ検定」が運営するメディアです。心理学・メンタルケア・メンタルヘルスに興味がある、検定に興味がある、学んでみたい人のために、心理学を考えるうえで役立つ情報をお届けしています。